随分と目覚めはよかった。

「ん…ん~…」

引き締まった腹筋を無造作に掻きながら、取り敢えず大きな欠伸。

昨夜だいぶ飲んだのだが、どうやら二日酔いにはならなかったようだ。

上体を起こし、今度はボサボサの頭を掻く。

時計を見ると、午前7時。

起きるには早い時間だが、二度寝するほど眠くない。

たまには早起きもいいだろう。

龍一郎はベッドから降りた。