天神学園の奇妙な案件

そしてティーダもまた、完全に意識を失っていた。

無理もない。

タイマントーナメントで、何度女王を召喚したのか。

蒲公英のキスで魔力が増えただの、そんなものは自己暗示に過ぎない。

極限ギリギリまで摺り減らした魔力を回復させるには、眠る以外に方法がない。

両者ノックアウト。

優勝者はないという事になってしまう。

「ティーダあぁぁああぁっ!」

龍一郎がリングサイドを叩いて、絶叫する。

「立てこの野郎!チャンスだろうが!立てぇえぇえっ!」

「ティーダっちぃいぃぃぃぃっ!」

蒲公英も、過去聞いた事がないほどの大声を上げて叫ぶ。

「立って!立ってぇぇえぇえぇぇっ!」