天神学園の奇妙な案件

「……!」

跪いたままのティーダに、ある閃きが浮かぶ。

「何の話です?」

ウンザリしたように、ルカが言った。

「妙な話をして、時間稼ぎをするのは止めて下さい。ティーダさんは降参しようとしているんですから」

溜息をひとつついた後、ルカは改めてティーダを見た。

「さ、ティーダさんお待たせしました。どうぞ?」

「撤回だ」

ティーダは立ち上がる。

「まだ負けは認められない。俺はやれる事を、まだやり切ってない」

「……」

優越感に浸っていた表情が一転、苛立ちに変わった。

「諦めの悪い人だ。まだ勝ち目がないのが分かりませんか?」