天神学園の奇妙な案件

「……」

苦悩する。

控室で、龍一郎にあんなにデカイ口を叩いてしまったというのに。

ティーダには、ルカに勝つ方法が思い浮かばない。

何をやっても『なかった事』にされてしまうのだ。

こんなインチキめいた強さがあっていいのか。

誰も…誰も勝てる筈がないではないか。

目をきつく閉じ、唇を噛み締め、それでもどうする事も出来ず。

「…ルカ…」

「ん?何です?」

優越感に満ちた表情で、見下ろすルカ。

「俺の…負…」