天神学園の奇妙な案件

「一撃目から奥義クラスとは…驚きました」

言葉に嘘はないらしく、ルカの頬にも汗が伝っていた。

「龍一郎一味のティーダ・グリフィノー…後の歴史に語られた通りの強さです」

「くっ!」

振り向き様のティーダの斬撃。

「ですが」

またもルカは背後に回り込む。

「対処できないほどの強さではないです。決勝の相手が貴方ではなく龍一郎さんでもルナさんでも、対処は可能ですから」

「このっ!」

またも振り向き様に横薙ぎ。

「僕の魔術は万能なんです」

三度背後で、ルカは語る。

「相手が体術だろうが剣術だろうが、吸血鬼だろうが悪魔だろうが、僕は相手になってみせます」