天神学園の奇妙な案件

巨神さえも両断できそうな大剣と化したユースティティア。

振り下ろされた刀身はリングの床を叩き、リングそのものを真っ二つに切断し、破壊する!

爆煙舞い上がるリング。

視界は極度に悪くなり、リング上の様子は観客席から全く見えない。

「あいつ、マジで初撃から女王召喚かよ…」

龍一郎が度肝を抜かれる。

「当然だよ、ティーダっちは魔力回復したって言ってたもん」

蒲公英は、これで試合が決まったと信じて疑わない。

爆煙が晴れる頃。

「っ…」

ティーダは頬に汗を伝わせた。

ルカは大斬撃を回避していた。

余裕をもって、ティーダの背後に回り込むほどの回避運動。

詠唱の為の時間があったとはいえ、ここまで完璧に回避されるとは…。