「参ったな…」

額に手を当て、ティーダは困惑の表情。

男2人女2人という参加選手の構成上、ルナかすずと当たる事は避けられない。

だがティーダにとっては、初戦が最も戦いにくいかもしれない。

幼い頃から知っている相手。

身近なクラスメイト。

蒲公英の大親友。

そして、あのヴラド学園長の愛娘。

「ティーダ」

対戦カードを見たルナは、ティーダほどは困惑を見せていないようだった。

柔らかい笑みを浮かべ。

「お手柔らかに…」

そう告げる。

…そんな余裕が、果たしてあるかどうか。

ティーダは返答に窮した。