天神学園の奇妙な案件

すずは、ゆっくりと体を逸らす。

立ったままの体勢から、ブリッジ…と思いきや、彼女の体は仰け反って完全な二つ折りになる。

背骨が折れているのではないかというほどに、ぴったりとくっつく背中と脹脛。

そのまま、ゆっくりと両足を持ち上げ、倒立。

片足ずつ床に降ろし、今度は豊満な胸と脛がくっつくくらいの二つ折りになって、ようやく立つ。

信じられないほどの柔軟さ。

すずの持ち足である軟体は、本日も絶好調だ。

しっかりとウォーミングアップを行い、彼女は時計を見た。

開場時刻。

今頃試合会場は、黒山の人だかりだろうか。

お世話になっている夕城の剣豪達が、こぞってその覇を摑む為に目指したタイマントーナメント。

夕城関係者で、女性がこの大会に出場するのは、故・夕城 こはく、その娘のめのう、そして分家の新生琴月の琥珀以来だ。

4人目の美神が、今日またタイマントーナメントの舞台を踏む。