触れていた時間は、1秒かそこら。

まさに一瞬の出来事だった。

が。

パチッと目を開けるティーダ。

「ココアの味がした!」

余計な事言ったばかりに、またポカポカと蒲公英に殴られるティーダ。

「ティーダっち馬鹿!バーカ!タイマントーナメントで負けちゃえバーカ!」

「悪かった、悪かったって、もう言わないから…」

チューしてもらって嬉しいが、すっかり機嫌を損ねさせてしまって困惑するティーダ。

「でも…」

蒲公英は、自分の唇に触れる。

「男の子も…唇柔らかいんだね…」