「お…」

しげしげと蒲公英の部屋を眺めていた、ティーダが振り向く。

「ココア淹れて来たよ。寒いから、甘くてあったかいのがいいかなと思って」

「サンキュ、悪ィな蒲公英。急に押しかけてきて」

手渡されたカップを受け取りながら、ティーダは言う。

「ホントびっくりしたよ、窓叩く音がするからカーテン開けたら、ティーダっちがベランダに立ってるんだもん。どうやって上がって来たん?攀じ登ったの?」

「いや、シルフの力を借りて、ベランダまでひとっ跳びで…」

「ホント、何でも出来ちゃうねぇ、ティーダっちは」

苦笑いする蒲公英。