慢心したルカは、更に大きく時代を遡って龍一郎一味の時代からのあらゆる事件や災難をなかった事にしようとする。

あらゆる事件、騒動、誰かが涙し、傷つき、血を流した出来事。

そんな歴史などなくなれば、皆が笑顔で過ごしてきた歴史だけがあればいい。

そう思っての時間操作だった。

だが、ここで予想外の事態が発生する。

臥龍として魔術に強い抵抗力(レジスト)を持つ禿鷲と、その影響下にある龍一郎だけは、時間を巻き戻しても未来の記憶を有したままだった。

つまりタイムスリップは故意ではなく偶然だったという事。

それに気付いたルカは、子供ならではの発想というか、事件の責任から逃れる為に話をでっちあげ、何とか事を闇に葬ろうとする。

時間操作はバルトメロイの責任とし、黒幕を彼として、擦り付けようとしたのだ。