「見事にバルトメロイ会長を倒したんですね。流石は天神学園の歴史に残る龍一郎一味の橘 龍一郎さんです。お噂通りの強さですね」

笑顔で言うルカ。

「いや…実際にバルトメロイの奴を倒したのは禿鷲だよ…俺達は防戦一方だった」

「そうでしたか!伝説の臥龍の御子息なら、お任せして安心という奴ですね」

「……」

喜ぶルカ、無口な龍一郎。

「ど、どうしました?黒幕のバルトメロイ会長を倒せたというのに…これで歴史改変の黒幕はいなくなったんですよ?」

「…そうじゃなかった」

「え?」

キョトンとするルカに、龍一郎は言う。

「バルトメロイには確かに勝ったけど、あの爺さんは時間操作なんか使えねぇ。黒幕じゃなかったんだ」