「俺とお前が未来の記憶を持ったままタイムスリップしたのは、そういうのを阻止する為じゃねぇのか?」

『……』

それきり、禿鷲は黙り込んでしまう。

…未来は未来のままで、護らなければならない。

今はルナのおふざけ半分でも、大きく未来は変わってしまうのだ。

今はすずは全く龍一郎に興味がないが、大きく未来は変わってしまうのだ。

龍一郎の知っている未来の通りに、この時代の歴史を進めなければならない。

都合のいい解釈かもしれないが、それが龍一郎がタイムスリップした使命だと、彼は思う。