邪悪な笑みを浮かべ、ヴラドは言う。

「そのまま小僧を我が屋敷に連れ帰れ。ルナよ、貴様には今回の働きに対して褒美をくれてやろう」

「……」

「帰って来い、ルナ。小僧と共に」

「……」

ルナは蛮の顔を見る。

軽く微笑む蛮が、そこにはいた。

…俯き、彼女もまた微笑む。

まんまとしてやられた気分だ。

お節介な仲間達に、ここは感謝しなければならない。

「分かりました、お父様」

ルナは恭しく頭を垂れた。

「褒美を頂けるというのであれば、虜にしたヴァンパイアハンターは、このまま私の所有物と致します。よろしいでしょうか…?」

「構わん。好きにしろ」