天神学園の奇妙な案件

蛮は無言のまま立ち上がり、ルナの隣に座る。

そして。

「ん」

自分の右手を差し出した。

「な、何?」

「やっぱり吸血鬼らしく、首筋に咬みつく方がいいか?それでもいいけど」

「何の話してるのよ」

「僕の血、吸いなよ」

蛮は言う。

「無理はよくないよ。血が飲みたいんだろ?衝動を抑え切れなくなって関係ない人を襲うくらいなら、定期的に僕の血を飲んだ方がいい。合意の上なら、僕は吸血行為を咎める気はない」

「い…いいわよ…飲まなくても平気だから」

「我慢しなくていいよ」

「まだ私の事討伐しようとしてた時に、何度か蛮だって血を吸われたでしょ?痛かったでしょ?」

「ルナが加減してくれてたから、そんなでもなかったよ。平気さ」

「でも…」

「あの時と今では、事情が違う。僕がいいって言ってるんだ。大して美味しい血じゃないかもだけど、飲まないよりはマシだろ?」