すずだけではない。

「今朝は『俺とすずの間にはベルって娘が生まれる』なんて言ってたくせに…舌の根も乾かないうちにルナっちとチューとかするんだ…兄ちゃん汚らしい。汚兄ちゃん」

蒲公英が汚物を見る目で龍一郎を見る。

汚兄ちゃんとか言うのはやめて差し上げろ。

「や!ちょっ、待っ…」

「職員会議があるから先に行くの…」

龍一郎には何ひとつコメントする事なく、すずはスタスタと歩いて行ってしまった。

蒲公英もそれに追従する形だった事も付け加えておこう。

「…どしたんだよ、お前ら」

「にゃは~、若いっていいねえ」

ティーダは訳が分からないといった顔をし、龍乃は能天気に笑う。

龍一郎1人が、ガックリと肩を落としていた。