天神学園の奇妙な案件

深夜、ペインが彼らを連れて向かったのは、とある古びたアパートだった。

もうすぐ取り壊し予定という事で、住人は誰もいない。

「私の実家…喜屋武家は大地主なものですから…こういうアパートも取り扱っているんです。あんまり綺麗な部屋ではないですけれど、もしよかったら自由に使って下さいな」

そう言って、一室のドアを開けるペイン。

六畳一間、ユニットバス。

お世辞にも広くて綺麗な部屋とは言えないが。

「有り難うございます、おばあ様!」

ルナは歓喜の声を上げた。

「私、少しこういうのって憧れがあったんです。駆け落ちした2人が狭い部屋でひっそりと、でも助け合いながら暮らすのって」

「か、駆け落ち…?」

蛮がオロオロしながら言うが。

「…蛮」

ルナは蛮の顔を見た。

「こうなった以上、貴方にも覚悟を決めてもらうわ。貴方と私は一蓮托生、お父様に立ち向かう為に、運命共同体になってもらうから」