「ようやく気付いたか、愚か者ども」

2人を見下ろすように、屋上の給水塔の上で、インバネスコートが風に靡いた。

天神学園学園長、魔王ヴラド・ツェペリ降臨!

「学校の授業をサボって敷地外をほっつき歩く輩は、見せしめに公開処刑してやるのが俺のやり方だ。名付けて」

ドヤ顔で胸を張るヴラド。

「ツェペリ術式、『勝手にキスシーンを晒され悶絶地獄』。貴様らは定められたこの呪いから、最早逃げおおせる事は出来ん。せいぜい…」

立ち去る直前、肩越しにニヤリと笑うヴラド。

「もがき苦しむがいい(嬉し恥ずかし的な意味で)」