「黒幕だとしても、そうでないとしても」

すずは表情を引き締める。

「あいつはやり方が好きになれないの。人外を一括りに異端と称して排除討伐するなんて、人外としては許せないの」

「俺もそうだ」

「…龍一郎は人間でしょ?」

「だから何だよ?」

口を尖らせる龍一郎。

「何もしてねぇのに、異端なんて言われてぶっ殺されるのは納得いかねぇ!そんなの人間だろうが人外だろうが同じだろ!」

「……」

すずは、クスッと笑った。

「何が可笑しいんだよ」

尚も口を尖らせる龍一郎に。