な、なんで星矢がいるの?
「おう、お邪魔してんぞーっ!」
お母さんの横からピョコッと出てきた星矢がそう言うと今にも涙が出そうになった。
「ごめん、星矢。今日具合悪いから帰ってもらってもいい?」
「なーんだ、俺の友達来てるからお前も呼ぼうかと思ったのになぁ」
星矢はチッと舌打ちすると残念そうに家から出てった。
するとお母さんが、星矢から私に視線を移して心配そうに見つめてきた。
「少し頭痛がするだけなんだよ、大丈夫」
「そう?ならいいけど…」
お母さんも星矢もごめんね、
本当わ嘘なんだ。
具合悪くなんかないの、ただ星矢と一緒にいるのが辛いだけで。
わたしは、そんな思いをしながら二階へ上がり自分の部屋に入った。
「はぁ、疲れちゃった」
声に出るほど今日は疲れていたらしい。
っていうか星矢、友達呼んでるって言ってたけどその中に八乙女さんもいるのかな?
はあ、それはやだなぁ。
そんなことを考えているうちに、
一滴の涙とともに眠りについてしまった。

