「ふーん♪ ふふーん♪ 」
音楽を聴いていて、私は音楽の世界に入っていた。
自分の声が出てたとも知らずに…
ーードンッ
するとデカイ何かにぶつかった。
「いてて」と鼻を押さえながら上を見上げるとそこにわ城之内 玲が目の前に立っていた。
すぐさま聴いていた音楽を止めてイヤホンを耳から外した。
「ご、ごめん!」
でももう二度と会わないと思っていたのにこうして会っちゃうなんて…
「別に、てかあんた声出てたぞ」
「ええっ、うそ!」
まさか、あんな音痴な声が聞こえてたなんて恥ずかし過ぎる…
「ぷっ…あかりって音痴なんだな?」
……え?今あかりって呼んだ?
名前呼び?
しかもなに私キュンッてしちゃってんの。
意味わかんない。
「馬鹿にしないでよね…っ!」
とバシンッと城之内 玲の背中を叩いた。
「いってえー」
「ふふっ、お返しだよ…っ!」
ベーッと舌を出してアッカンベーをしてスキップをしながら教室に向かった。

