「ただいま〜。」

「おかえり〜。
思ったより時間かかったのねぇ。」



自宅に戻ると、お母さんと
お父さんは山積みの段ボールを
開けてせっせと荷物を片付けていた。




「302の子と友達になったの。
未玖ちゃんって言うんだけど、
同い年で同じ高校なんだって。」


「あら‼︎良かったじゃない。
引っ越しでひよりがだいぶ落ち込んでるから
心配だったけど少しだけホッとしたわ。」


「うん。」


「じゃあ残りの荷物も
さっさと片付けて、飯食いにでも行くか。」


「は〜い。」





お父さんの言葉に私も頷いて、
片付けをし始めた。




明々後日からの新しい高校生活に、
不安と少しの期待を抱きながら。