―母の離婚―
「生活費を入れてよ。私たちどうやって生活すればいいの?家賃だって
も3ヶ月遅れているのに・・・・・・またあの人の所にいくのでしょう?」
僕は、真っ暗の中、布団をかぶって聞こえない振りをしようとする。
でも、余計に聞こえてくる。
隣の部屋では、両親が大声で喧嘩している。
何度も父と母のそんな喧嘩を見てきた。
そんな姿を見たくない思いが、小学3年生の心を閉ざしたのだ。
ずっと閉ざしてきた。それしかなかった。
気がつけば周りから、自分が消えていた。
透明人間みたいな存在である。
その時をきっかけに父親は、黙って出て行った。
それが、最後の父の姿だった。
聞こえてくるのは、母の泣き声だけだった。
何かわからないけど、一緒に泣いた。
離婚してから母は、生活の為に水商売で働いた。
最初は、酔って帰ってきて毎晩、泣いていた。
「なんで~ なんで~ こうなるの?」
「生活費を入れてよ。私たちどうやって生活すればいいの?家賃だって
も3ヶ月遅れているのに・・・・・・またあの人の所にいくのでしょう?」
僕は、真っ暗の中、布団をかぶって聞こえない振りをしようとする。
でも、余計に聞こえてくる。
隣の部屋では、両親が大声で喧嘩している。
何度も父と母のそんな喧嘩を見てきた。
そんな姿を見たくない思いが、小学3年生の心を閉ざしたのだ。
ずっと閉ざしてきた。それしかなかった。
気がつけば周りから、自分が消えていた。
透明人間みたいな存在である。
その時をきっかけに父親は、黙って出て行った。
それが、最後の父の姿だった。
聞こえてくるのは、母の泣き声だけだった。
何かわからないけど、一緒に泣いた。
離婚してから母は、生活の為に水商売で働いた。
最初は、酔って帰ってきて毎晩、泣いていた。
「なんで~ なんで~ こうなるの?」


