涙を流しながら、クラス全員が笑う。
ショックだった。
でも、1週間たつと忘れられていた。
僕は、そんな存在だった。
走りながら、少し後ろを振り向くと後方は、全く見えない。
自分の存在を知らない人まで、応援している気がしてきた。
今まで、両親も友達も・・・・誰にも相手にされなかったのに
今は、みんなが、こちらを見ている。
ふと思った。

「なんで、こんな走り方したか?」

「ただ、自分の存在を知って、欲しかった!」理由はそれだけ。

今まで、一番なんか、取った事が無い。
世間からも、目立たない存在だった。
友達もいない。もちろん、家でも目立たない。影の薄い存在だった。
それは、小学4年生の時のあの事をきっかけにして、目立たなくなった。