仕事は、歌舞伎町のファッションヘルスの従業員だが、本当は、山岡組の組員だった。
仕事が終わって、いつも呑みに、連れて行ってくれた。
ヤクザだろが、何だろうが、僕に友達が、出来たのが良かった。
ある時、森は言った。
「伸、お前サウナずっといて良いのか?将来、どうするんだ?
もし良かったら俺の仕事手伝わないか?
今度、ポーカーゲーム屋やるんだ。その元手を稼いでテッペンに上がる。
金が、無いと俺等の世界も上に、上がれない。」
僕は考えた。
いろんな事あり、家を出てから将来の事を何も考えてなかった。
ただ一番になりたかっただけだが、それもいつの間にか忘れていた。
「ごめん。俺、芸人になる。」
思いつきだった。