山手川ホールに行く途中で、ヒロを助ける為に、自分が、犠牲になった。
制限速度６０ｋｍを１２０ｋｍで走って来た車にはねられて即死だった。
電話を切った後、後ろからざわめいた。
マックスボンバーが出てきたのだ。
僕は、追いかけた。
このタイミングをはずせばカズに申し訳ないと思い走った。

「すみません！」大声で言いながら追いかけた。

ここで９位は駄目だ。一番にならないと
思い切り力を振り絞って声を上げた。

「キース立花さん！」

マックスボンバーは、ちらりとこちらに目線を向けたが次の現場に
向かってタクシーに乗りこみ去っていった。
呆然と残された僕。
力不足で何も出来なかった自分に対して怒りと辛さが涙になって流れていった。

「カズ、ごめん。また一番になれなかった。」

僕は思った。

「絶対、一番になるから・・・・・・・カズの為にも」