でも家に帰ると現実が待っている。
気の合わない母の彼氏と会わないといけない。
夢が、覚めて欲しくない気持ちでの帰路だった。
NNTテレビがある麹町の駅で待っているとカズとヒロが来た。

「おはよう!」

「ようし、今日は気合十分!」

「勝負だ!」

「うんうん」

NNTテレビ前の電信柱の影から3人は待っていた。

「いつになったら来るのだろか?」

「とにかく待つしかないな~」

「もう朝からもう8時間たつよ。今日は、来ないのでは?」

NNTテレビのガードマンが、こちらを見るたびに、伝柱に隠れた。
一人のガードマンが、こちらに気がつき寄ってきた。