出番前に歯を磨いたのにも関わらず、舞台袖でお菓子を食べる。
歯を磨いた意味が無い。変な癖だ。
緊張すると、舞台の置いてあるスタッフのお菓子を勝手に
全部、食べてしまう芸人もいる。また勝手に持って帰る芸人もいる。
スーパーの試食品で、置いてあるのを勝手に食べる感覚である。
ある意味、おばさんと変わらない。
おばさんと芸人は良く似ていると思う。
よく喋るし、人の噂が好きだし、物を勝手に持って帰る。
だから営業先は、よく大量のお菓子がおいてある。
喋る仕事だのに、口が寂しいと言うのは、なんと滑稽な話だ。
食べると落ちつくらしい。
でも食べながら
「今日は楽勝な客だな」と言っているが
緊張しているからよく食べるのだ。
大きなプレッシャーを避ける為の、自然な人間の行為なのだろう。


出囃子が終わり、前の芸人が笑いを取って、帰ってくる。
後輩のカレンダー幸吉が、ポイント・アクセスの吉田に寄ってくる。