「待たしてすまん」
「いやいや、こいつ俺の後輩芸人で・・・・」
「あ!ヒッパリダコのタコじゃん!よくTV出てるでしょう?」
「知っていた?」
「知っているよ。六本木じゃ、ヒッパリダコのネタをみんながやってるよ」
「ありがとうございます」
「あとでサインを書いて」
「はい」
「ところで今日来たのは実は・・・・・」
「どうした?」
「実は、金を貸してほしい」
「お前が?」
「ちがうタコが借りたいそうなんだ。」
「なんで、滅茶苦茶、売れているでしょ?」
「でも生活できない。TVいっぱい出ているけど、TVギャラは安い。
もうすぐゴールデンタイムのレギュラー決まりそうだし、
少しの間だけでいい。俺の顔で貸して欲しい。」
「お願いします」
森の笑顔が無くなった。すでに、金貸しの目になっている。
「でいくら?」
「100万」
少しの間沈黙があった。
「頼む!」
「お願いします」