「いや~もう年だし・・・・売れないでしょ?」

「そんな事ないです。ずっとお兄さんとコンビ組みたいと
思っていました」

「ほ~」

「だからお願いします。若手の分際ですみません。コンビ組んで下さい」

「いきなりそんな事を言われても」

「売れたいのです、兄さんの突っ込みなら売れます、絶対に!」

「・・・・・・・・・・・・・」

「こいつも何とか、売れたい気持ちあるからどうですか?」

「一番になりましょう!:」

「一番になる」この世界に入ったきっかけの言葉だった。
思い出した。いろんな事があり忘れていた重い一言だった

「そこまで言うなら・・・・・わかった」ひとつ返事をした。

そんな話をしている横で、一人寂しく飲んでいる芸人が居た。
みんなが帰っても帰らない。