優也と私は、母が同級歳で、
いわゆる、幼馴染だ。
私が、十歳のとき、
優也はまだ、六歳で、
せけんの右も左もわからないまま、
親と離ればなれになってしまった。
それは、とつぜんのことで、
運悪く、優也の誕生日だった。
優也は、体がよわくて、
なかなか遠くに遊びにいけなかった。
六歳の誕生日だったあの日、
優也はプレゼントに、
海にいくことを望んだ。