たくさんのありがとうを君へ。


「月!」

後ろから親友の美優がとびついてきた

美優には引っ越しのことは

言えてない。

言わなきゃなのに。

言えない。

なにも変わらない

生活を

最後の1ヶ月間したいから。

あたしのわがままだけど

お願い…

「やったー!

月、一緒のクラスだよ!」

え、

いつの間にか

クラス表の前にきていた。

「あ、やったね!」

あたしは美優と喜んだ。

「き、緊張するね」

あたしと美優は

ドアの前で突っ立っていた。

「邪魔」

すると、後ろから

低い声が聞こえてきた。

「ご、ごめんなさい!」

あたしと美優は

急いで飛び退いた。

うそー、

あんな人が同じクラスにいるの?

この先不安だよ…