「ちょっ、離してください!!」
聖歌は既に泣いていた。
こっちに顔も見せずに。
俺は間髪入れずに言った。
「好きだ!!」
聖歌は驚いて涙でぐしゃぐしゃのままこちらを見た。
「時々会っていて柔らかい笑顔が可愛くて、そして僕も勉強で息詰まってる中君に会う度に癒されていた。邪魔だからじゃない、好きだから勉強にならなかった。」
「……」
「こんな形になったけど、もう一回言わせて。僕は聖歌が好きだ!付き合ってくれませんか……?」
「……バカ」
「え?」
「紛らわしい言い方するから……」
「ごめん」
「私で良ければお願いします」
改めて次は嬉しい方で泣きながらこちらを見て柔らかい笑顔を向けた。
僕らは付き合うことになった。