キーンコーンカーンコーン
「えー、今日は、
今日からこの学校へ通う転校生を紹介する。」
この人は私の担任(通称、村ちゃん)。
私は村ちゃんの紹介に続いて、
「…初めまして。三国心夢です。…よろしくお願いします。」
「えーっと、三国は結城の隣な。」
「…はい。」
数人の生徒に見られたが、
今日の私は、顔があまり見えないように髪の毛を下ろしている。…大丈夫。
席につくと、一応隣の席の人(結城 大和 ゆうき やまと)には挨拶した方がいいよね…?そう思い、
「よろしくね。」
とだけ言うと、
「ココネだっけ?よろしくな!」
と、眩しいほどの笑顔を見せてきた。
結城くんはとても明るく、いかにも、好青年って感じだ。
…やばい。顔を見られた。
慌てて顔を逸らすと、結城くんは一瞬、不思議そうな顔をしたが、特に何も聞いてこなかった。
…よかった。
私はホット胸を下ろす。
でも、さっきから気になっている人がいるんだよね。
私は真ん中の列のいちばん後ろなんだけど、彼は右側の列のいちばん後ろ。
どっかで見たことがあるような…。
そんなことを考えているうちに、終わりのチャイムが鳴った。