私と妹の人生逆転劇

車で30分。

薄暗い裏路地。

「ここ。ここに紗羅をおいてったから。」

『そう。』

「じゃあ、私はもう行くわね。」

『わかった。んまあ、今までありがとね。』

「……。じゃあ、ね……。」

『ん、ばいばい。』

遠ざかっていくお母さんの背中は、なぜか少し震えていた。