「とりあえず...
ダメンズだったら私は容赦しないよ」



鬼の形相で指をボキボキ鳴らす絢香。



「怖い!絢香、怖すぎだから!やめて!」



ほんとになんかしそうな勢いだよ!



私の言葉に指を鳴らすのを止め、何食わぬ顔で話し出す。



「付き合うかどうかってのは置いといて、これからじゃない?その人のこと知っていって、桜がどう思うか」



そう、私はまだまだ田中くんのこと何にも知らない。



「まぁ、アピールするって言ってるんだったら徐々にわかってくるでしょ。だから難しいことは考えなくてもよし!」



ぐるぐると考え込んでしまいそうになっていた私に、絢香はビシッと言い放つ。



思考を読まれてる...!?



思わず私は姿勢を正した。