「深崎さん、おはよう」


「おはようございます」


いつも優しく挨拶してくれる橘先輩。

他の人たちは、仕事上の上辺で挨拶をしてくれるが気持ちがこもっていない。


会社の中で嫌われてるんだろうな。


なんて、気にもしてないけど。



「社長、何を話すんだろう」


「さぁ…よっぽど大事なことなのは確かですけどね」



だいたい大事なことじゃない限り、社内メールで済まされる。


テレビで報告ってことは、相当なことであろう。



しばらく待つと、テレビから聖さんが映し出された。

左右横には、紫苑と…聡?



やっぱり、聖さん!!



「あれ?右にいるのって、島吹専務?」


そうですよ、先輩。

でも、どうするの?聖さん!!!


心の中で、そう呟くことしかできなかった。