とうとう、この日がやって来た。


待ってない。

この日にならなければいいのに。と、どれほど思っていただろうか。



「智美、わかってるよね?」


「わかってるわよ!

社長と別れて、あなたと付き合えばいいんでしょう?」



そう、今日で聖さんと別れなければならない。


バレて私が困るなら、別にこんな脅しになんて乗らないけど

聖さんが困ることくらい、わかってる。


だから、嫌でも脅しに乗るしかないのだ。



「ふぅーん、そんなに社長のこと好きなんだ」


今は、最後だぞっていう確認するため

この前呼び出された会議室に呼び出されていた。



「だったら、何よ」


「いや、別に。

じゃあ、明日からよろしく!智美」



そう言って聡は、会議室を出ていった。



私も続いて会議室を後にする。


今日、聖さんの家で別れを告げて

自分家に帰ろう。



仕事では、会うかもしれないけれど

社長と社員。


まだ、これがあるから会うことはあるが

頻度は減るから大丈夫だろうと思っていた。