社長がなぜ怒っていたのか

嘘もあるけどバレてしまったこと。



そんなことばかり考えていて、仕事なんてはかどるわけもなく

定時になっても仕事が終わらなかった。



そのため、集中力なんてないから進まないけど

泣く泣く残業をしていた。



定時になったときに、社長からメールが来て呼び出されたけど

会うのが怖くてシカトしていて


残業中なのにも関わらず、頭の中には社長のことでいっぱい。



社内メールじゃなく、個人メールが来たため

仕事の話しではないのはわかる。



だからこそ、怖くて行けないのだ。



「いけない、片付けないと」


余計なこと考えてないで、仕事しないと。



私は、そう考え集中力を高め

何も考えないようにして仕事に取り組んでいた。



しばらくして、警備員が見回りに来たときに

すでにもう時計の針は20時を指していたことに気づく。



「まだ、会社出られませんか?」


「あ、いや…もうすぐで終わります」

「そうですか、あまり無理しないで
気をつけてくださいね」

「はい、警備頑張ってください」



私の言ったことを聞いて、警備員のおじさんは優しく微笑みながら頷き事務課を後にした。



私もそれからすぐ、パソコンの電源を切って帰る準備をした。