「いいえ、とんでもないです。

それで、この件はどういたしますか?」



「そうだな。

送信相手を見つけ出せるか?」


「はい、できると思います。

相手は相当バカなんでしょうね。

社内メールは、調べれば送信先は見つけれます。

そこから、所属と名前は出せますので」



あ、確かに。


俺、そのこと知ってたはずだが忘れていた。



「忘れていたんですね。
社長も、動揺することあるんですね」



なんて笑ってる遠塚。


なんかムカつく。



「俺だって人間だから当たり前だ。

じゃあ、送信者探し頼む」


「かしこまりました。

あと社長、14時から大事な会議がありますのでお忘れなくお願いいたします」


「あぁ」



そう言って、遠塚は社長室を後にした。



俺もすぐ、自分の仕事に手をかけた。



定時になった頃に、深崎に連絡を入れることを決めて。