私を放置して、2人は話しを進めている。
当事者の私をほっとくなんて…!!!
「このことに関しては、俺の不注意だから
何か手を考える。
だから、遠塚が気にすることはない」
「そうもいきませんよ。
これに関しては、僕の大事な幼馴染も関わってますので」
そこから、少し口論が続いた。
痺れを切らした私が、2人の間に入った。
「その辺にしてください、2人とも!!!」
まったく、子供の喧嘩じゃないんだから。
「すまん」「ごめん」
2人は私に謝り、黙ってしまった。
それからしばらく無言で、どうも居づらいというかなんというか…。
そう思って私は、取り敢えず気になってたことを聞いた。
「すいません、一つ質問してもいいですか?」
「なんだ?」
「社長と紫苑って、どんな関係なんですか?」
直球に聞いたけど、どんな答えが返ってくるのかドキドキした。
「遠塚は、俺の専属秘書だ」
……は?
「紫苑が、秘書?」
「智美、何その有り得ないみたいな反応は」
だって、いっつも私が紫苑の管理をしていた。
すごく手のかかる子供のように、全て管理しあげないと紫苑はだらしなかった。
そんな紫苑が秘書なんて、しかも専属なんて勤まるのだろうか…
「何もかも、私に管理させてたのに
勤まるのかと思って」
「俺だって成長するし、あのまんまなわけねぇだろ」
まぁ、そりゃそうなんだけど。