社長の言葉でまた泣いてしまった私は、社長に泣き虫と言われてすぐ抱きしめられた。


抱きしめられ数分後、ドアをノックする音が聞こえて私は慌てて社長から離れた。



「どうぞ」


と、社長が言うと同時にドアが開き

そこには、黒いスーツをピシ!っと決めた…


は?なんで?



「し、紫苑!?」



幼馴染の、遠塚紫苑が立っていた。



「よぉ、智美」


紫苑は、私がこの会社にいることを知ってるみたい。



「なに、お前ら知り合い?」


「はい、智美は僕の幼馴染なんです」


「そうだったのか。で、どうした?」



一体、社長と紫苑って…



「社長、もうご存知だと思いますが
この騒ぎはどうしますか?

正直、私情を挟みますが
智美が気になって仕方ないのですが
これも、ほっとくんですか?」


え?紫苑が言ってること、本当にわからない。



何がどうなって、2人は真剣に話し合いしてるんだろう。


てか、紫苑がなんでこの会社にいるの!!!



社内メールのことは、このとき頭から抜けていて


紫苑と社長の関係性ばっか気になった。