次の日、朝の食卓でお出掛けの話しを出した。



「ねぇ、実乃梨ちゃん?」


「ん?なぁに?」



ん〜!!朝からとびっきりのスマイル!!!

癒される〜!!じゃなくて。



「週末、みんなでお出掛けしよっか?」


「え?こぉちゃんとみぃちゃんと一緒に?」



こぉちゃんっていうのは、社長のことで

みぃちゃんっていうのは、私のこと。



実乃梨ちゃんは、最近こうやって私たちを呼ぶ。



社長は、少し笑いながら「うん」と言って頷く。


でもその笑顔は、会社で見る仕事用スマイルとは別のもので素で笑ってる笑顔。


最近、この笑顔をよく見れるのは

実乃梨ちゃんのおかげなのかもしれない。



「やったー!!実乃梨ねぇ、動物園に行きた~い!!!」


なんて言いながらはしゃぎだす実乃梨ちゃん。

だから、言い出しづらくなってしまった。


私は、できれば動物園だけは避けたかったけど

実乃梨ちゃんのリクエストとなれば、我慢するしかない。



「動物園か。じゃあ、週末みんなで動物園行くか」


そう言って社長は、食べ終わった食器を片付け実乃梨ちゃんを連れて出かけていった。



朝は社長が実乃梨ちゃんを送っていき、帰りは私がお迎えに行く。


仕事が忙しいのに、色々と手伝ってくれてるから

1人でやってたときより、かなり楽になった。