「聖さん…?」


何に驚いているのか不思議で…

不安で仕方ない。



「これ…」


もしかして、嫌いだった?

でも、いつも聖さんから漂ってくる微かな香水の匂いに似ていて…


私はすぐに、これだ!!ってなったんだけど…



「俺が今使ってる香水。
知ってたのか?俺がこれ使ってること」


……そうなんだ。



確かに、似ているとは思ったけど

まさか、これだったなんて。



「いえ…正直私、香水とかつけないから
何が何だかわからなかったんですけど…

テスターで色んな匂い嗅いでたら
普段聖さんから漂ってくる微かな香水の匂いに似ていて」


私がそう言うと聖さんは、すごく優しく微笑んでくれた。



喜んでくれたのか、な?



「そうか、ありがとう。
でも、そんなに色んなの嗅いでたら
鼻、おかしくなったろ?」


「はい、正直お店出てからしばらく
鼻がおかしくて、辛かった…

けど、聖さんのために選んだから
辛さより楽しさと幸せさが倍でした!」



うん、辛かったよ?


でも、聖さんのためなら辛さも辛いだけじゃなくて

楽しくて幸せで、苦には感じなかった。



「ありがとう」


聖さんはもう一度そう言って、キスをしてくれた。



ほんとに私は、とても幸せです!!