俺と智美は、昔会っていた。


あった日の帰り、智美は事故にあった。



俺は、驚くことばかり。


でも、確かあの時…



「なぁ、親父」


「なんだ?」



「智美のお義父さんに会ったことあるけど、そのときは何も言ってこなかったぞ

それどころか、腰が低く智美をよろしくと頭を下げられたんだが」


俺を知ってる素振りなんてなかった。



まさか、俺のこと知らないことはないだろうし

親父の言ってることが正しいのなら、なぜ智美の父親は何も言ってこなかったんだ?



「重之助、言っていたよ。

もし俺が変なこと言ってしまって、智美に事故の記憶を思い出させてしまったら可哀想だ。

だから俺は、あの時何も言わなかったんだって」


事故の記憶思い出させたくないのはわかるが、結局今日ここで思い出しただろ。


「だけど、いつまでも隠し通せない。

だからもし、2人が付き合っていると言ってきたときに全て話す、と。

もし、秀樹の方が先だったら
秀樹から話してほしいって頼まれた」



……なるほど。


じゃあ、全部繋がる。



俺が今まで違和感に感じていたことと。