リビングに入るなり、足の踏み場はない。


テーブルはひっくり返ってるし、食器も割れて散らばっている。


まったく、どこまで暴れたら気が済むんだ。



私は怒りながら父の部屋の前まで来て、勢いよくドアを開け



「てめぇら、いい加減にしろー!!!」



と、叫んだ。


叫んだと同時に、ポカーンとする2人。



え?いつもみたく、喧嘩してたんじゃ…


「智美、帰ってたのか。

ちょうど良かった、この子泣き止まないんだ
どうしたらいいんだ…」


と、泣きそうな顔をする父と



「親父、俺らのこと

どうやって育ててきたんだ…」


と、ボヤく弟の冬馬。



私は、 全然わけがわからないでいた。