ひとり、夏色


私が目を覚ました時

まだ夜中だった。

薄目をあけて、

部屋をみわたすと

枕もとのスタンドが

ついていた。

部屋の隅で千早が

うずくまり、肩で

大きく息をしている

のがみえた。

ぜえぜえという呼吸音が

聞こえた。

「どうしたの?」

私はその背中にたずねた。

「別に」

呟くようなか細い声で

千早が答えた。

私はベットから降りて

千早の近くに行った。

「何してんの」

近くに行ってはじめてわかった。

彼の白く細い首筋がじっとりと

した汗でぬれていた。

手元には大量の薬。

それと水の入ったペットボトル。

「ちょっと」

肩に触れた瞬間、

「さわるな!!」

千早は大声をだして私の手を

はらいのけた。