現代における私の戦に、力強い仲間が出来た時、
私は今まで以上に、頑張らないとって思った。



学校にも出来る限り行こう。


幕末で必死に生きているであろう、
花桜や舞に恥じないように。



パパとママに秘密を打ち明けた翌日、
いつものように制服に袖を通して学校へと向かう。

1日の授業を滞りなく終えると、
真っ先に鞄を手にして学校を飛び出す。


「岩倉さん、学校内は走ってはいけません」


シスターの言葉に心の中で謝罪しながら。
校門前には、敬里姿の総司が目に留まる。



すでに帰宅途中にあるほかの女生徒たちが、
ひそひそと総司の噂はなしをしている様子が見て取れる中、
私はゆっくりと総司の傍へと駆け寄る。


「お待たせ」



本来は女子高前に、
いい年頃の男子が迎えに来たり寄り付くのをヨシとしてしない風習なのに、
シスターが総司を追い出そうとしないのは、パパが手続きをとってくれたから。

関係者としての手続きを取ってくれたからこそ、
学校・家族公認の存在として周知されて、今こうして総司が校門前で私を堂々と待つことが許されてる。



総司と二人、肩を並べて向かう先は花桜の家。



「ただいま」
「お邪魔します」


挨拶もそこそこに入った私たちは、真っ先に鏡を見つめる。



「おぉ、帰っておったか」



道着を着たまま姿をみせるお祖父さま。



「ただいま戻りました。
 着替えて稽古に入ります」


そう言うと総司は自分の部屋へと移動して、
着替えを済ませて戻って来る。


お祖父さまの後ろからは、
「お帰りなさい、敬里さん。いらっしゃい、瑠花さん」
っと敬丞さんとなのる山崎さんが姿をみせる。