近藤さんの遺髪を手にして京から会津の斎藤さんのもとに戻る途中、
私は記憶の中の場所へと立ち寄った。
その場所は水田に囲まれた農村。
「なぁ、舞。
ここ何処なんだ?
お前、なんでこんな場所知ってるんだよ。
行きにこんな場所通らなかっただろ」
そう言いながらも私の後ろから、敬里はついてきた。
「ごめん。
私のケジメだから……」
そう、私のケジメ。
そして……私のエゴから始まった、
歴史の歪みが始まった場所だと思うから。
記憶の中のもう一人の舞ちゃんから、
繋がる最初の場所だと思えるから……。
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