――― 「…くら、桜、起きて」 「ん…。もう朝? あれ、仕事…」 「今日はオフ。 海行くんだろ?」 「…あ、そうだった。」 最近、毎日毎日撮影で中々会えない日々が続いていた。 今日は、やっと重なったふたりともオフの日。 私は拓夢の部屋に泊まりに来ていた。 季節は、もう春だった。 私は今も、芸能界で順調に仕事をしている。 拓夢も相変わらず、すごい人気だし。 お互いに忙しくて中々会えないのは、やっぱりつらいけど。